舞台背景 |
何者にも予想できない形で訪れた、「万能なる科学の時代」の終焉。 七体の異質な存在の出現。 降臨した七存在は、圧倒的な破壊能力により、瞬く間に世界を灰燼と化した。 全人口の99%以上が失われ、遺された一握りの人類達は、長い冬の時代を生きることとなる。 偉大な先人達が興した万能の業<科学>は、もはや、過去のものでしかない。 ■ 七存在を避け、世界の片隅で生きることを余儀なくされた人類。 しかし、その中から、新しい存在「異能者」が発生する。 それは、科学を捨て、高次存在に接したことにより顕在化した、「人の新しい形態」だった。 彼らが異能の者たる証「魔導」は、人類にとって希望の光になると思われた。 ■ 力を得た人類は、僅かずつではあるが、高次存在に対抗するようになっていく。 しかし、同時に、人類自身の中からも、人に敵対する存在が現れるようになる。 魔導の力に飲まれ、人の姿、理性を維持出来なくなった彼らは「魔族」と呼ばれた。 人は、高次存在と魔族の双方から、自身の世界を勝ち取らなくてはならなかった。 そんな折、あらゆるものを無に還す『死蝕』の力を持つ魔族が出現する。 異能者達による決死の戦いで彼の者は滅び去るが、 それまでに広大な土地が不毛の大地へと変わった。 これを契機に、異能者達は対魔族・対高次存在のための組織を興す。 後に、それは治安維持組織「法院」となる。 ■ 法院は勢力を拡大し、全世界的な治安維持組織へと発展した。 以来、人は世界の覇権を取り戻すべく、一進一退を続けている。 同時に、『死蝕』を駆る魔族も、姿を変え、形を変えながら、数度に渡って現れている。 彼の者との戦いは「封魔戦役」と呼ばれ、その都度、多大な犠牲が払われた。 そのため、法院によって『死蝕』は禁忌の力とされている。 ■ 第六次を数えた封魔戦役が終結した。 そして、十年という束の間の、静寂の歳月が流れ――― 赤。 一面の赤。 目眩くほどに染め上げられたこの世界で。 ――― 咎人は、邂逅する。 |
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